非規範的な商品名称の使用認定

日付:2025-07-15

出所:KANGXIN

作者:郭超 翻訳者:曲淼

分野:商標


国/地域:中国

公開日付:2025-07-15

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商標登録出願を行う際、出願人は通常、世界知的所有権機関(WIPO)が提供する『商標登録用商品及びサービスの国際分類』と我が国国家知識産権局商標局が定める『類似商品及びサービスの区分表』(以下「区分表」という)を基に、適切な商品、サービスの名称を選択するのである。経済の急速な発展に伴い、新製品、新サービスが次々と登場しているが、上述の分類はすべての商品、サービスの名称を完全に網羅するものではない。実際の運用においても、一部の出願人が「区分表」に適切な商品、サービスの名称を対応付けることができない場合があり、出願時に実際使用する商品、サービスの名称をその通り使用する名称として定めることもある。また、別の状況として、一部の商標は最初に世界知的所有権機関(WIPO)に出願され、国際商標として登録され、その後領土拡張を通じて中国で登録される場合がある。このような場合、商品、サービスの名称の中国語訳が「区分表」に対応しない場合がある。これらの2つの状況における商品、サービスの名称が、通常いわれる非規範的な商品、サービスの名称である。


別の状況として、権利者が商標登録出願を行う際に、「区分表」に適切な規範的な商品、サービスの名称を見つけられず、それでもその中から規範的な名称を選んで商標の登録使用商品、サービスとしてしまう場合がある。しかし、実際の使用においては、商標登録証に記載された規範的な商品、サービスの名称が反映されていない場合がある。このような使用が、登録商標の使用として認められるかどうかは、実際の運用においてしばしば問題となる。特に商標登録から3年が経過すると、第三者によって商標の取消し申し立てが行われる可能性があり、権利者はその商標登録の有効性を維持するために関連する使用証拠を提供する必要がある。商標権者が提供する証拠がすべて非規範的な商品の使用であり、その商品名称が登録使用商品の名称と異なる場合、どのように認定するべきか。本稿では、以下の案例を共有し、裁判所の認定内容を分析する。


ある会社は2006年1月7日に第3812511号「能施特NEST」商標(以下、争議商標という)の登録を認められ、第11類「空気調和装置」などの商品に使用する権利を得た。2020年1月15日、ある自然人が「商標法」第49条の規定に基づいて争議商標の取消しを申し立てた。審理の結果、国知局(CNIPA)は争議商標の登録を維持する決定を下した。取消し申立人は不服として、北京知識産権法院に行政訴訟を提起した。


当該会社は、指定された3年間の使用証拠として、製品写真、店舗写真、展示会写真、販売契約及びそれに対応する請求書などを行い、証拠には「フレッシュエアユニットコントローラ、電動二方弁、比例インテグラルコントロールバルブ、ネットワーキングサーモスタット、床暖房温度調節器、コントローラー、熱調整電動弁」などの商品名称が記載されていた。裁判所は、争議商標が実際に使用されている商品が「区分表」の規範的な商品名称に属さない場合でも、それが争議商標の登録使用商品と名称が異なる同一の商品、またはその下位の商品である場合、このような商品への使用は登録使用商品の使用と見なすことができる、と考えた。通常、実際の使用商品が「区分表」の規範的な商品名称に属さない場合でも、それが争議商標の登録使用商品と名称が異なるだけで、実質的には同一の商品である場合、または実際の使用商品が登録商品の下位概念に属する場合、登録商品の使用と認定することができる。このような非規範的な名称と対応する規範的な名称が同一の商品または上下位概念に属するかどうかを判断する際には、商品の機能、用途、生産部門、消費ルート、消費者層を考慮し、消費習慣、生産形態、業界経営ニーズなどの市場要因が商品の本質的属性や名称に与える影響を総合的に判断する必要がある。


本案においては、裁判所は、商標登録者が提出した証拠が、争議商標が「フレッシュエアユニットコントローラ、電動二方弁、比例インテグラルコントロールバルブ、ネットワーキングサーモスタット、床暖房温度調節器、コントローラー、熱調整電動弁」などの商品に使用されていることを証明する完整的な証拠チェーンを形成していると認定した。上述の商品は「区分表」の規範的な商品名称に属さないが、商品の機能、用途、消費ルート、消費者層などを考慮し、業界経営ニーズなどを踏まえると、「フレッシュエアユニットコントローラ、ネットワーク接続温度調節器、比例インテグラルコントロールバルブ」は「空気調和装置」に属し、争議商標のこれらの商品への使用は「空気調和装置」商品への使用と見なすことができる。また、「床暖房温度調節器」商品は「水暖装置」に属し、争議商標のこの商品への使用は「水暖装置」への使用と見なすことができる。さらに、「空気ろ過装置、換気装置(空気調和用)」商品は「空気調和装置」と類似商品を構成し、「水暖装置」は「熱気装置、蒸気発生装置」と類似商品を構成するため、これらの商品においても登録を維持することとした[1]


上述の事例からもわかるように、取消し事件においては、商標権者が提出する証拠がその商標の登録使用商品と完全に一致しない場合でも、商品の機能、用途、生産部門、消費ルート、消費者層などに基づいて商品の本質的属性を総合的に判断することで、依然として商標の有効な使用証拠と見なされる可能性がある。注意が必要なのは、上述の認定が類似商品の認定範囲を無限に拡大するものではないことである。『北京市高級人民法院商標権の認可と確定に関する行政事件の審理ガイドライン』第19.4条の規定によれば、「次のいずれかの状況に該当する場合、当事者が商標登録の維持を主張するものについては、支持しない。(1)争議商標を登録使用範囲外の類似商品またはサービスにのみ使用する場合。(2)争議商標を使用するが、商品、サービスの出所を区別する役割を果たさない場合。(3)争議商標の登録を維持するために象徴的な使用を行う場合。」


したがって、非規範的な商品の使用問題に遭遇した際には、事件の状況や商品の属性などに基づいて総合的に判断する必要がある。また、商標権者としては、商標登録出願を行う際には適切な商品を選択し、必要に応じて専門の代理機関に相談するべきである。使用過程中においても、商標の使用証拠を注意深く保存し、他人が取消し申し立てを行った際に、商標の登録を維持するための根拠とするべきである。


[1] (2021)京73行初6573号行政判決書