アダムス&アダムス、ワールドカップマーケティングの法的指針を公表

日付:2026-06-11

出所:Adams & Adams

作者:Darren Olivier, Daniëlle van Deventer, Mandla Ngidi

分野:商標


国/地域:南アフリカ

公開日付:2026-06-11

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2026年6月10日、アフリカの知財事務所Adams & Adamsは、ワールドカップに関連するブランドマーケティングの法的実務指針を公表し、大型スポーツイベントをめぐる商標・不正競争リスクを整理した。

背景

ワールドカップの商業的成功は公式スポンサー制度に大きく依存しており、スポンサーは多額の投資の見返りとして大会と関連付けられる排他的権利を取得する。権利者はマーケティング活動を厳しく監視し、積極的に権利行使を行う。

主な内容

指針の中核原則は、「サッカー」という競技や人々の熱狂を題材とするマーケティングは自由だが、権利を取得しない限り「ワールドカップ」自体をマーケティングしてはならない、というものである。「無断の関連付け」の有無は、一般消費者がキャンペーン全体から受ける印象を基準に判断され、明示的表現だけでなく、ビジュアルの雰囲気、実施時期、テーマ設定などの組合せでも公式パートナーとの誤認が生じ得る。

主なリスクとして、大会との関係を示唆する表現、大会名称・ロゴ・スローガン等の保護された知的財産の使用、アンブッシュ・マーケティングが挙げられる。判例として、FIFA対Metcash事件(2009年、南アフリカ・プレトリア高等法院)では、サッカーの図柄と南ア国旗の要素を組み合わせた「Astor 2010」キャンディーの販売が大会との間接的関連を生じさせるとして差し止められた。豪州オリンピック委員会対Telstra事件(2017年)では、公式マークを使用しない「I Go to Rio」広告でも五輪との関係を示唆すると判断された。米国のSFAA対USOC事件(1987年連邦最高裁)は「Olympic」の語の無断商業使用の禁止を支持した。2010年大会の「ババリア・ビール事件」は、ブランド表示が目立たなくても組織的なスタジアム露出が執行措置を招き得ることを示している。

他方、競技としてのサッカーやファン文化を讃えるキャンペーン、国民的誇りに基づく代表チームへの応援、大会に言及しない選手起用などは、一般に許容されるとする。

実務への影響

2026年ワールドカップに合わせた販促を予定するブランドは、大会名称・ロゴ・スローガンの使用回避、試合日程・結果と連動した販促の回避、ハッシュタグ使用への注意など、上記の境界線に照らした事前チェックを行い、グレーゾーンの企画については事前の法的評価を受けることが望ましい。

出典:Adams & Adams(原文