日付:2026-07-31
公開日付:2026-07-31
第八十五号
「特許優先審査管理弁法」は、2026年7月16日の第4回局務会議における審議を経て採択された。ここに公布し、2026年9月1日から施行する。
局長 申長雨
2026年7月28日
特許優先審査管理弁法
第一章 総則
第一条 知的財産強国建設を深く推進し、特許優先審査業務を規範化するため、「中華人民共和国特許法」(以下「特許法」という)及び「中華人民共和国特許法実施細則」(以下「特許法実施細則」という)の関係規定に基づき、本弁法を制定する。
第二条 特許優先審査業務は、党の指導を堅持し、高品質の発展を堅持し、ビジネス環境の最適化に寄与し、新たな質の生産力の発展を支え、革新型国家の建設を促進しなければならない。
第三条 中国国家知識産権局(CNIPA)は、特許優先審査の管理業務を担当し、優先審査請求を受理・審査し、審査資源の保障を強化し、審査の品質と効率を向上させる。省級知識産権局は、当該行政区域内における優先審査請求の推薦業務を担当する。
中国国家知識産権局は、国務院の関係主管部門が本弁法に基づき推薦した優先審査請求を受け付けることができる。
第二章 適用条件
第四条 次に掲げる特許出願又は事件の優先審査には、本弁法を適用する。
(一)実体審査段階にあり、かつ最初の処理が行われていない発明特許出願。最初の処理とは、審査官が既に審査を開始し、通知書を発出したことをいう。
(二)実用新案及び意匠特許出願。
(三)発明、実用新案及び意匠特許出願の拒絶査定不服審判事件(以下「復審事件」という)。
(四)発明、実用新案及び意匠特許の無効審判事件(以下「無効宣告事件」という)。
中国国家知識産権局が他の国又は地域の特許審査機関と締結した二国間又は多国間協定に基づき優先審査を行う場合、あるいは国家級知的財産保護センター、迅速権利保護センターの予備審査に合格した後に迅速審査を行う場合は、関係規定に従って処理し、本弁法を適用しない。
第五条 重要な革新的価値及び転化・活用の見通しを有する特許出願、復審事件であって、次のいずれかの事由に該当する場合、特許出願人又は復審請求人は優先審査を請求することができる。
(一)新興産業及び未来産業、又は基幹・中核技術の難関攻略に関わるもの。
(二)省級又は区を設ける市級の人民政府が重点的に奨励する産業に関わるもの。
(三)特許出願人又は復審請求人が既に産業化実施を行い、若しくは産業化実施の準備を整えている場合、又は他人がその発明創造を実施していることを証明する証拠がある場合。
(四)同一の主題について中国で最初に特許出願を行った後、さらに他の国又は地域に実体審査請求を行った当該中国特許出願。
(五)国家利益又は公共の利益にとって重大な意義を有するその他の事由。
第六条 無効宣告事件が次のいずれかの事由に該当する場合、無効審判請求人又は特許権者は優先審査を請求することができる。
(一)関係する特許について侵害紛争が生じ、当事者が既に地方知識産権局に処理を請求し、又は人民法院に提訴している場合。
(二)関係する特許について紛争が生じ、当事者が既に中国国家知識産権局に対し、重大特許侵害紛争の行政裁決若しくは調停、医薬品特許紛争早期解決メカニズムに基づく行政裁決、又は特許オープンライセンス実施紛争の調停の実施を請求している場合。
(三)関係する特許について実施許諾契約紛争が生じ、当事者が既に仲裁機関に仲裁を申し立てている場合。
(四)関係する特許が国家利益又は公共の利益にとって重大な意義を有する場合。
前項第(一)号に規定する地方知識産権局及び人民法院、並びに第(三)号に規定する仲裁機関は、係争特許の無効宣告事件について優先審査請求を提出することができる。
第七条 特許代理機関が特許出願人又は事件当事者の優先審査請求のためにサービスを提供する場合は、良好な信用及び高い業務・サービス水準を維持し、業界の自律責任を自覚的に履行しなければならない。
第八条 特許出願又は事件が次のいずれかの事由に該当する場合は、原則として優先審査を認めない。
(一)特許出願が分割出願であり、その原出願が既に審査の迅速化を認められている場合。
(二)発明特許出願について、その出願人が同日に同一の発明創造について実用新案特許出願も行っている場合。
(三)特許出願、復審事件又は無効宣告事件が、それぞれの審査手続において既に優先審査又はその他の形式の迅速審査を認められている場合。
(四)本弁法第五条第(四)号に基づき優先審査を請求する特許出願について、明らかに権利付与の見通しを有しないことを示す証拠がある場合。
第三章 請求の提出
第九条 特許出願人、復審請求人又は特許権者が二以上ある場合、本弁法第五条又は第六条第一項に基づき優先審査請求を提出するときは、全ての出願人、全ての復審請求人又は全ての特許権者の同意を得なければならない。
第十条 優先審査を請求する特許出願又は事件は、要件に適合する電子出願方式を採用しなければならない。
第十一条 出願人が発明、実用新案、意匠特許出願の優先審査請求を提出する場合は、優先審査請求書及び本弁法第五条に規定する適用事由に関する資料を提出しなければならない。本弁法第五条第(四)号の事由を除き、優先審査請求書には、国務院の関係主管部門又は省級知識産権局が推薦意見を署名しなければならない。出願人は、審査の進行の迅速化に役立つ先行技術又は先行意匠情報に関する資料を提出することができる。
当事者が復審事件、無効宣告事件の優先審査請求を提出する場合は、優先審査請求書及び本弁法第五条又は第六条に規定する適用事由に関する資料を提出しなければならない。優先審査請求書には、国務院の関係主管部門又は省級知識産権局が推薦意見を署名しなければならない。
地方知識産権局、人民法院、仲裁機関が無効宣告事件の優先審査請求を提出する場合は、優先審査請求書を提出し、理由を説明しなければならない。
第十二条 特許法及び特許法実施細則に規定する納付すべき費用を除き、中国国家知識産権局は、優先審査を請求する特許出願又は事件について追加の費用を徴収しない。
第四章 審査確認及び審査手続
第十三条 省級知識産権局は、本弁法第四条から第八条までの規定に基づき、優先審査を請求する特許出願又は事件を推薦し、推薦理由を説明しなければならない。優先審査請求人が虚偽の資料を提出し、又はその他の信義誠実の原則に違反する行為がある場合は、推薦しない。
第十四条 中国国家知識産権局は、優先審査請求を受理した後、本弁法に基づき、優先審査請求書、推薦理由及び関係資料を審査し、請求資料に形式的瑕疵がある場合は、優先審査請求人による補正を認め、審査を経て優先審査を認めるか否かの意見を作成し、審査意見を優先審査請求人に通知する。
第十五条 中国国家知識産権局が優先審査の実施に同意した特許出願又は事件については、優先審査を認める旨の通知書の発出日から、以下の期間内に処理を完了しなければならない。ただし、困難かつ複雑な事情がある場合を除く。
(一)発明特許出願は45日以内に最初の処理を行い、かつ1年以内に結審する。
(二)実用新案及び意匠特許出願は2か月以内に結審する。
(三)復審事件は7か月以内に結審する。
(四)発明及び実用新案特許の無効宣告事件は5か月以内に、意匠特許の無効宣告事件は4か月以内に結審する。
第十六条 優先審査の対象となる特許出願について、出願人は速やかに応答又は補正を行わなければならない。出願人が発明特許出願の審査意見通知書に応答する期間は通知書の発出日から1か月とし、出願人が実用新案及び意匠特許出願の補正通知書又は審査意見通知書に応答する期間は通知書の発出日から15日とする。
第十七条 優先審査の対象となる特許出願について、次のいずれかの事由に該当する場合、中国国家知識産権局は優先審査手続を終了し、通常の手続により処理することができ、速やかに優先審査請求人に通知する。
(一)中国国家知識産権局が優先審査を認める旨の通知書を発出した後、出願人が特許法実施細則第五十七条第一項、第二項に基づき出願書類の補正を提出した場合。
(二)出願人の応答が本弁法第十六条に規定する期間を超え、又は出願人が応答期間の延長を請求した場合。
(三)出願人が虚偽の資料を提出し、又はその他の信義誠実の原則に違反する行為がある場合。
第十八条 優先審査の対象となる復審事件又は無効宣告事件について、次のいずれかの事由に該当する場合、中国国家知識産権局は優先審査手続を終了し、通常の手続により処理することができ、速やかに優先審査請求人に通知する。
(一)復審請求人が応答を延期した場合。
(二)中国国家知識産権局が優先審査を認める旨の通知書を発出した後、無効審判請求人が証拠及び理由を補充し、又は特許権者が削除以外の方式により特許請求の範囲を補正した場合。
(三)特許復審又は無効宣告手続が中止された場合。
(四)事件の審理が他の事件の審査結論に依存する場合。
(五)当事者が虚偽の資料を提出し、又はその他の信義誠実の原則に違反する行為がある場合。
第五章 監督管理
第十九条 中国国家知識産権局は、各地方の特許優先審査業務の管理状況、優先審査請求の推薦及びその後の審査状況、知的財産の保護・活用業務の実施状況、国家重点産業及び重大戦略への支援状況等の要素に基づき、各地方の特許優先審査の数量を配分・調整し、全体の需要及び審査能力に基づき特許優先審査の総量を統一的に確定する。
第二十条 省級知識産権局は、優先審査推薦業務規則を制定し、推薦基準を明確にし、推薦業務の公平・公正、公開・透明を保障し、優先審査請求人に対する管理と的確なサービスを強化しなければならない。
第二十一条 優先審査の推薦、審査確認、審査、管理に従事する職員は、法律法規の関係規定を厳格に遵守し、職務怠慢、職権濫用、不正行為等を行ってはならない。
第二十二条 信義誠実の原則に違反する行為のある優先審査請求人又は特許代理機関については、当該行為が認定された日から1年以内は、中国国家知識産権局はその提出する優先審査請求を受理しない。
第六章 附則
第二十三条 本弁法の解釈は、中国国家知識産権局が担当する。
第二十四条 本弁法は2026年9月1日から施行する。2017年6月27日に中国国家知識産権局令第七十六号により公布された「特許優先審査管理弁法」は、同時に廃止する。
出典:中国国家知識産権局(CNIPA)、原文日付:2026年7月30日、原文リンク:https://www.cnipa.gov.cn/art/2026/7/30/art_74_207457.html
本記事は中国語の原文を元に日本語へ翻訳(仮訳)されたものです。