日付:2026-07-31
公開日付:2026-07-31
「共同行動日(Joint Action Day:JAD)パイレーツ4」において、1,700万ユーロを超える価値の模倣品が押収された。これは、欧州国境沿岸警備機関(Frontex)が主導し、欧州連合知的財産庁(EUIPO)、欧州刑事警察機構(Europol)、EU加盟国及び非EU諸国と協力して実施された国際的な作戦である。この作戦は、模倣品取引に関与する犯罪ネットワークを標的とし、EU内外への偽造品の流入を断つことを目的とした。
EU、セルビア、ウクライナ及び英国の国境検問所、港湾、空港、物流拠点における協調的な検査において、国境警備隊、税関職員及び警察は、170万点を超える模倣品・無申告品(推定価値1,740万ユーロ)を押収した。EUIPOは、知的財産権執行ポータル(IPEP)を通じて権利者と執行当局をつなぎ、知的財産権侵害に関する現場での技術支援を提供することにより、重要な役割を果たした。
「パイレーツ4」で最も頻繁に押収された製品は玩具、衣類及び香水であり、これは過去数年間にEUの対外国境で観察された傾向と一致する。この作戦は、いかなるセクターも模倣被害と無縁ではないことを浮き彫りにした。押収品は、宝飾品、時計、携帯電話といった日用消費財から、医薬品、洗剤、電子タバコ、たばこ製品、電子機器、自動車部品など健康に深刻なリスクをもたらす製品にまで及んだ。
偽造衣料品は50万点超・900万ユーロ超に上り、ドイツのケルン/ボン空港、ギリシャのキピ・エヴロス陸路国境、ブルガリアのカピタン・アンドレエボなど、様々なルートでEU市場に到達する前に阻止された。偽造衣料品の押収数が最も多かったのはカピタン・アンドレエボであり、国境職員はトルコ共和国から到着した大型貨物車両の中から41,280点の偽NIKEブランド繊維製品を発見した。これらは、ワールドカップを前にしたクロアチア代表チームの偽Tシャツであり、価値は1,651,200ユーロ、仕向地は同国であった。
正規の衣料品業界は年間約120億ユーロの収入(EUの衣料品売上の5.2%に相当)を失っていると推定される。模倣による売上喪失の結果、衣料品業界の雇用は毎年16万人分減少しており、ドイツとイタリアが最も影響を受けている市場である。
作戦中、10万点を超える偽造化粧品・香水(推定価値100万ユーロ超)が押収された。
非EU諸国の参加により、偽造品はEUの国境に到達する前にも阻止された。例えば、ウクライナのスミルニツィアにあるポーランド・ウクライナ国境では、34,700ユーロ相当の偽香水が押収された。
ナポリ港では、税関職員が驚くべき発見をした。海上コンテナに83,738点の偽造香水・化粧品が詰め込まれていたのである。これらの偽造品には「La Vie Est Belle」、ジョルジオ・アルマーニ、イヴ・サンローラン、ランコム、パコ・ラバンヌといった高級ブランドの名称が付されていたが、その粗悪な品質から明らかに本物ではないことが一目で分かった。
もう一つの事例は、ハンブルク港税関における中国からの海上コンテナの抜き打ち検査で発生した。当局は、バーバリーの口紅2,880本、クリスチャン・ディオールの口紅セット1,440点を含む複数種類の偽造化粧品(推定市場価値374,400ユーロ)を発見した。
模倣による化粧品の売上損失は年間30億ユーロ(総売上の4.8%に相当)と推定される。絶対額ではフランスの化粧品業界が最も影響を受けており、年間8億ユーロの売上損失を被っている。EUにおける雇用喪失は約32,000人分と推定される。
「パイレーツ4」は、10万点近い玩具(価値60万ユーロ超)の押収を支援した。偽造玩具はスペイン、ポルトガルを含む複数の加盟国で発見された。スペインでは、レガネス(マドリード)で中国からの約2,000点が押収され、ポルトガルはシネス港で中国からの海上コンテナに入った28,000セット超の偽「モノポリー」ボードゲームを阻止した。
玩具セクターは毎年、模倣により売上の8.7%を失っており、これは10億ユーロの売上損失と同業界における3,600人分の雇用減少に相当する。EUにおける偽造玩具による売上損失の3分の1はドイツの玩具業界が被っている。
健康に深刻なリスクをもたらす偽エナジードリンクも「パイレーツ4」作戦で押収された。ブルガリア、チェコ及び英国は、同一のパッケージを持つ偽の非アルコール飲料(レッドブル)の押収を報告した。1つ目のコンテナはブルガス港で発見・押収され、2つ目はロンドン近郊で発見され、3つ目の発見場所はチェコのブルノ市内の店舗であった。合計243,860缶が市場から排除された。
模倣品は、依然として最も収益性の高い組織的越境犯罪の一形態である。「JADパイレーツ」の過去の実施結果は、犯罪ネットワークが、特にバルカン地域並びに黒海及び地中海周辺の主要な陸路国境、コンテナ港、空港及び物流拠点を通じて、違法商品をEUに持ち込んでいることを示している。
「JADパイレーツ4」は、欧州犯罪脅威対策多分野プラットフォーム(EMPACT)の下で実施された。加盟国主導のこのイニシアチブにより、EU諸国及び関係機関は、民間セクターの支援も得ながら、重大かつ組織的な犯罪に共同で対処することができる。2024年だけでも、EU国境で差し止められた物品は1,970万点、推定価値は15億ユーロに達した。
出典:欧州連合知的財産庁(EUIPO)、原文日付:2026年7月27日、原文リンク:https://www.euipo.europa.eu/en/news/joint-action-day-jad-pirates-4-a-major-blow-to-counterfeit-goods-and-illicit-trade(EUIPO法律声明に基づき同等の条件で許諾転載。本文は原文に対する翻訳上の改変を含む。)
本記事は英語の原文を元に日本語へ翻訳(仮訳)されたものです。